ロッテルダムで話題の作品

Director Ikeda Akira IFFR 2021 ©2021 maplepress.ca
東京フィルメックス審査員特別賞を受賞した池田暁監督の最新作は『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(The Blue Danube by Director Ikeda Akira)。

The blue Danube ©2020 「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」フィルムプロジェクト
あらすじ:
なぜ戦争しているのかわからない兵隊たちが、毎日9時から5時まで何十年間、川の向こうの敵に向かってひたすら撃ち続けている。そんな国家の重大事に楽隊に入るためにやってきた男。無駄な戦争の中で綺麗なトランペットの音色がするという池田監督ならではのユニバーサルな人間映画。
デビュー作『山守クリップ工場の辺り』でいきなりバンクーバー国際映画祭のグランプリやロッテルダム国際映画祭のタイガー賞など世界で連続受賞した池田暁監督。今年ロッテルダム国際映画祭から4回目の招待を受けた。
毎日自宅のマンションの窓からぼんやりと見える川。川の向こうには一体何があるのか、そんなことからこの映画を思いついたという監督。楽隊から見えてくる音楽、そして映画、絵、小説など全ての芸術には敵同士でも心を通じあわせるものがあると監督は語る。70年以上戦争をしていない日本人が、戦争について考えるか考えないか、川の向こう側を見たいか見たくないか、それが大事だと思うと付け加えた。
この映画を撮るにあたって自分の前作品と脚本を俳優に送った。中には「断わられた人もいる」と笑った。俳優には監督の設定した枠の中で自由に演技をしてもらった。
自分の考えをおしつけるのではなく、全て観客の想像に任せてくれる池田監督。難しい戦争をテーマにしてユーモアたっぷりに表現できるのはさすが天才、とまた思わせてくれた。

IFFR 2021 ©2021 maplepress.ca

