大林宣彦監督特集2025

80年代を代表する青春映画

映画のポスター The Cinematheque
©2025 Maple Press Canada
時をかける少女のシーン
©2025 The Cinematheque

ロマンチックな時間が懐かしい

カナダ・バンクーバーの夏の映画は日本映画と思うぐらい懐かしい日本映画特集が登場する。小津監督や黒澤監督と並んで毎年欠かせないのが大林宣彦監督。去年は2000年代の特集を英語で紹介したが、今年は彼の80年代作品が「Obayashi in the ’80s」と題されて4本公開された。特に『時をかける少女』は大人気で3日間とも満席状態だった。

The Girl Who Leapt Through Time(aka The Little Girl Who Conquered Time)
時をかける少女、1983年、104分

映画のシーン
©2025 The Cinematheque

この映画は大林宣彦監督の出身地である広島県尾道市を舞台にした『尾道三部作』で最も有名な作品。監督・潤色・編集に加えて挿入歌の作曲まで大林監督が担当した若者向けのサイエンスフィクションだ。特殊な画像テクニックで女優・原田知世さんを見事に過去、現在、未来にタイムスリップさせる場面と、尾道の家と昔のノスタルジックな風景が印象的だ。

星空のスキー旅行、古い街並みと古校舎など、主人公・芳山和子の平凡な日々が、突然ラベンダーの花と香りや、ミステリアスな同級生・深町一夫によって変化する。そしてある日タイムスリップした和子は謎を解こうとする反面、一夫と離れたくない初恋も経験する。

まだコンピューターグラフィックのない時代、この実験的なタイムスリップの秘密は、250枚撮りモータードライブのスチールカメラだった。1メートルごとにシャッターを押したコマ撮りに、アニメーション、合成、多重露光、ソラリゼーションなどが合体して魔法のようなSF映画に仕上がったという。

80年代を生きた年配だけでなく、現代の若者が海外の映画館で共感している。この作品は間違いなく時代を超えて愛され続けている。

他にも海が舞台の『The Island Closest to Heaven天国にいちばん近い島』、バイクがメインの『His Motorbike, Her Island 彼のオートバイ、彼女の島』、『School in the Crosshairs ねらわれた学園』も今後上映される。

映画のシーン
©2025 The Cinematheque

For The Cinematheque 2025 by Maple Press Canada

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