デザイナー杉本伸子さん

Mr. Yoshihide and Nobuco Sugimoto
© 2024 Maple Press Canada

HAYAMA SUNDAY 

ときめきからリアルクローズに

10月26日の土曜日夜、バンクーバーファッションウィーク5日目に日本から登場したのは、デザイナー杉本伸子(Nobuco Sugimoto)さんによるブランド『ハヤマサンデー』。名前が紹介されると大スクリーンにいきなり美しい動画が流れ出した。「葉山の日曜日です」と杉本さんが語るように、葉山の真っ赤な太陽、緑の山、青い海を舞台にしたファッションに会場がざわめいた。続いて綺麗な衣装を着たモデルたちが華麗にステージを飾った。カシミアやリネンなど上質な素材にこだわり、大人が「楽しくカジュアルを着れるように」とデザインされたリアルクローズに会場はすっかり魅せられた。

Hayama Sunday in Vancouver
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杉本さんは文化服装学院ファッション工科アパレルデザイン科を卒業して、チーフデザイナーとしてオンワードやレナウンなど大手アパレル会社に勤務していた。東京ではデザイナーブランドの黒っぽい洋服を着ることが多い生活だったが、40歳を過ぎて神奈川県の葉山へ引っ越し。当時「自分の着れる服があまりない」と思っていた彼女はライフスタイルを大事にする葉山の人を見てインスパイアされた。せっかく葉山にいるのだからこの雰囲気から感じたものを形にして、自分でも着たい服を作ろうと思った。そして2006年に会社のCOOで夫でもある杉本善英さんと一緒に「ハヤマサンデー」を立ち上げた。アトリエやセレクトショップ、ギャラリー個展を経て、2013年に初の店舗ハヤマサンデー1号店も開いた。

葉山の場所にはゆったりとした時間で過ごす日曜日が似合っている。ブルーの海にはカモメが飛び、ヨット、ボート、ウィンドサーフィンなどマリンスポーツが見え、富士山も眺める。また作家やアーティストがたくさん住んでいるので葉山の町自体が文化的。生活の中で得たインスピレーションをもとにシンプルで上質なリゾートウェアをデザインするには最適ともいえる場所だ。そしてチョコレート色のラブラドールのSUNDAY(サンデー)をブランドのマークにした。

バンクーバーでも杉本さんは愛犬サンデーの写真をポケットに入れて舞台に登場した。

Beautiful resort wear
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 着て元気になる

高級ブランドの洋服で育ってバブルを経験した女性たちは歳を重ねるうちに着たい服がないと「ハヤマサンデー」を訪れる。日本ではデザイナー服は通常クリーニングに出すのが習慣だが、上質でも気軽に自宅で洗えるという点も人気につながっている。バンクーバーの日加トゥデイの読者にアドバイスをお願いすると、「綺麗で元気の出るような色と肌触りの良い素材」と答えてさらに「デザインされすぎるとコーディネイトが難しくなるので、組み合わせのきくシンプルな洋服」と続けてくれた。

ファッションショーのコレクションは見ると素敵でうっとりする反面、自分も買って着てみようと思えるような服にはなかなか出会えない。今回「ハヤマサンデー」のステージでは誰もが欲しがりそうなサマードレスや、“ビーチ”というイメージの可愛いシャツ、スカートやパンツが、ブルー、ホワイト、グリーン、レッドなど華麗な色彩で登場。モデルたちもカラフルで心地よい服を着て楽しそうに歩いていた。若い女性からシニアの熟年モデルまで起用され、どの年代でも着れると確信できた。ショーの終わりにファンから大きな拍手に包まれた杉本さんの笑顔も明るくて素敵だった。

For Vancouver Fashion Week, Japan Canada Today by Jenna Park

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