映画人をAIから守って

今も続くストライキ@2023 SAG-AFTRA &WGA

アメリカの俳優組合と脚本家組合のストライキ

映画俳優組合SAGーAFTRAは現在アメリカの俳優たち16万人が加入している。8月現在彼らはパラマウント、ディズニー、ネットフリックスなど大手製作会社や動画配信会社らが加盟している全米映画テレビ製作会社協会(AMPTP)に対して、利益の公正分配と労働条件の改善を求めるストライキをしている。

ハリウッド俳優というトップスターを除くその他の俳優たちは、新聞や雑誌社のレポーターと同じで貧乏。日給は100-150ドルの世界(ちなみに記者は100ドルもらえない)。DVDとかテレビのある時代は再度使用料という報酬で食べていた彼らだったが、今はストリーミングでもらえない。近年エキストラでがんばってくれていた往年スターや、影で映画を支えているカメラマン、照明、メーク、セットなど多くのスタッフが、AI導入でレイオフされている。

さらに問題はAIによるパフォーマンスキャプチャ。俳優が一日のギャラで出演した仕事(話す、演じる、歌う、演奏など)が一度スキャンされるとほぼ永遠に使えるという現状。今ビデオゲームは数十億ドル規模の大産業。コンピューターが俳優の動きを記録するパフォーマンスキャプチャは、非常に熟練したパフォーマンス作業により、ゲームのキャラクターにリアルな動きや感情をあたえるもの。組合契約がなければ、俳優のパフォーマンスがそのままデータに入って、AIに乱用されて次の仕事がない。これは本でいうとコピー、大きな問題だ。

またハリウッドでは全米脚本家組合WGAも5月からストライキを続けている。脚本家もAIにより脚本やストーリーを分析されて、登場人物を入れるとセリフも出てくるような脚本が素早く完成されてしまう。AIの書いた脚本で売れないドラマはすぐ打ち切れるが、人間脚本家の仕事はそう簡単に打ち切られると収入がなくなってしまう。

製作会社や配信会社の王様幹部さんたちは、俳優を集めてパーティーする反面、コスト削減のために不必要な社員はレイオフというのも問題だが、これでもかと安く使われている貧乏な俳優や脚本家の気持ちもわかってほしい。

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