VIFF : Documentary

Sean Penn © 2020 Casual Automation

Citizen Penn

10年間も人道的なボランティアを続けた俳優

セレブのアクティビストはバカにされて笑われる傾向がある。俳優ショーン•ペンも例外ではない。特に彼の実父は昔、共産党リストに載っていた人。イラク戦争の時は真実が知りたいと一人で旅立ってイラク中を回った。米大統領を批判して『反アメリカ』とレッテルを貼られ、一時ハリウッドの仕事を無くした時もあった。2010年、ハイチ大地震の時、彼はまず現地の医者に何が必要かと聞いた。そして映画監督をするための自分の貯金25ミリオンドルを提供し、ベネズエラの大統領に頼んでモルヒネを何トンも飛行機に積んだ。「僕は世界の法律を知らないから。まず飛行機を出してそれから次を考えるんだ」と笑う。普通のセレブはきれいなホテルに泊まって子供たちを触って写真を撮ればすぐ帰る。だが彼は6万人の避難者と共にそこでキャンプ生活を始めた。オスカー受賞式などの会場で笑われながらも、ハイチの人々を元の生活に戻すために、ハリウッドスターのオークションを開催した。U2のすごい音楽を聞いて、美味しいディナーを食べてもお金を出すのはたったの5人程度。ほとんどのセレブが500ドルすら払わないで帰って行く事実にはただ驚かされる。人助けをしたかったら黙ってその人たちの声を聞け、という言葉通り地道に人助けをしたすごい俳優だ。監督はドン•ハーディ。

監督:Don Hardy

2020, 93 minutes

The Hidden Life of Trees Das geheime Leben der Bäume

The Hidden Life of Trees © 2020 Constantin Film

木は孫たちの世代に残るのか

ドイツは木の国。現在の土地の80%がもともとブナの森だったというぐらい、木が豊富で木製のおもちゃや本などで知られている。2015年に「樹木たちの知られざる生活」を出版した著者のPeter Wohlleben(ペーター•ヴォールレーベン)氏が今回木について語るドキュメンタリー。「人間の入っていない森ほど木が倒れていなくて歩きやすい場所はない」「ゆっくりと時間をかけて育った木は長生きする」「木にも家族がある。大きなファミリーなんだ」など彼の説明から、木を一本づつ適当に植えることは孤児をつくっている、そんな20年も生きれない木を切って高く即売しているなど、理にかなっていないことだらけだ。人間の侵略のせいで倒れていく弱い木にマッシュルームができてそれを食べる虫たち。その虫たちが人間をアレルギーにしているなど、とても考えさせられるドキュメンタリー。

監督: Jörg Adolph 

2020, 96 min.

My Rembrandt (Mijn Rembrandt)

My Rembrandt ©2019 Strand Releasing

レンブラント好きになりそうな映画

オランダの巨匠、画家のRembrandt van Rijn (レンブラント•ファン•ライン)は世界中の美術コレクターから愛され、値段のつけようがないといわれている。ドキュメンタリーは彼の人気の秘密を探りながら、スコットランドの伯爵、コレクターのアメリカ人夫妻など、彼らにとっての「私のレンブラント」の意味を追う。ノスタルジア、伝統、美しさ、執着心、裁判など所有者にとってのレンブラントの魅力を聞く。アートファンは必見。

監督: Oeke Hoogendijk

2019, 95 min.

Marcel Duchamp: The Art of the Possible

The Art of the Possible©2019 Electrolift Creative

誰でもアーティストになれる?!

芸術とは何かという質問ができる前、マルセル・デュシャンは1800年代後半にフランスで生まれた。「これは芸術なのか」と多くの批判も受けたが、パリからミュンヘンへ渡り、そしてニューヨークで初めて歓迎され、キュービズムやダダの中心的存在となる。数学やテクノロジーから影響を受け、独特なコンセプチュアル•アートで現代美術の先駆けとなった人。ドキュメンタリーはデュシャンの生活とアートを追いながら芸術家として迫害されながら、ダンス、本、音楽などビジュアルアートに貢献した彼の素顔に迫る。

Director : Matthew Taylor 

2019, 90 min.

In the Tracks of – Special Edition

In the Tracks of © 2019 Prelight Films

映画のサウンドトラックの作り方

「一番難しいのは4から5の音符を見つけてそれを映画につけること。あとは料理と同じ」と、『アラビアのローレンス』『ドクトル•ジバゴ』など多くの映画音楽を作曲したモーリス•ジャール氏は語る。音楽と映画好きにはうらやましい職業である映画の作曲家。主演俳優と同じくらい選ぶのが難しい、自分の子供を任せるようなものだと映画監督はいう。期限つきのプレッシャーの中で音楽なしの映画を先に見てから曲を作る、音を俳優の声に合わせるなど、作曲家のいろんな意見がとても参考になるドキュメンタリー。

Director:  Pascale Cuenot 

2019,  92 min.

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