
『ここは退屈迎えに来て』のプレス•コンフェレンス
バンクーバー国際映画祭では、インタビュー、プレミア上映、そしてその後インタビューに入りきれないメディアのためのプレス・コンフェレンスが特別に設けられた。
この映画は『青春』をすごく懐かしいと感じさせる映画だ。特に学生たちがゲームセンターを目指して自転車で走るシーンは素晴らしい。カメラが横から、後ろから、そしてカーブを曲がって前から学生たちをとらえるシネマトグラフィーがとてもさわやか。でも廣木隆一監督によると「自分は普段ああいうシーンは撮らない。ちょっと古くさいかな」と照れながら、「でもこの原作でこれはありかな」と思って割り切ったそうだ。横から橋本愛さんも、「あのシーンは青春っぽい音楽がかかってちょっと恥ずかしくなってしまった」と現代の若者らしく答えた。水しぶきのあがるプールのシーンも同様に必見だ。
映画中、「誰でもいいから来て」というシーンでロシア人が出てくる。往来日本映画の白人はアメリカ人という固定観があるが、富山をはじめ日本海側にはロシア人が存在すると監督は教えてくれた。昔はただ中古の家電を買って帰るだけだが今はその数も増えているそうだ。橋本さんも原作の小説の中でもロシア人が出てくると教えてくれた。
プレス・コンフェレンス中、廣木監督と橋本愛さんのやりとりを見ていると、お互いを信頼し合って良い映画製作だったのだなと感じた。バンクーバー国際映画祭は場所柄アジアやアメリカの大物ゲストもいて、プレミアの日もヒップポップやデザイナー来加と重なっていた。それでも満場のプレミア上映は両日とも大きな拍手に包まれ大成功だった。


